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安定期は「いつから」?妊娠週数・月数と安心して過ごすポイント

「安定期」という言葉は、妊娠中の女性にとって一つの節目であり、心待ちにしている方も多いのではないでしょうか。妊娠初期のつわりや体調の不安定さ、流産のリスクといった心配事が少しずつ落ち着き、体も心も穏やかに過ごせるようになる期間として知られています。しかし、「安定期は具体的にいつから始まるの?」「いつまで続くの?」「安定期に入ったら何ができるの?」といった疑問をお持ちの方も少なくありません。

この記事では、妊娠安定期が具体的にいつから始まり、なぜその時期が「安定期」と呼ばれるのか、そして安定期までの過ごし方や安定期に入ってからの注意点について、詳しく解説していきます。妊娠期間を安心して、そして快適に過ごすための参考にしていただければ幸いです。

目次

妊娠安定期とは

妊娠安定期とは、一般的に妊娠中期にあたる期間を指します。医学的な正式名称ではありませんが、多くの妊婦さんやご家族の間で使われている言葉です。この時期は、妊娠初期に比べて母体の体調が安定し、お腹の赤ちゃんも順調に成長していることが多いことから、「安定期」と呼ばれています。

妊娠期間は、最終月経開始日から出産までの約40週間(280日)を、初期・中期・後期に分けられます。

  • 妊娠初期: 妊娠0週から13週6日まで
  • 妊娠中期: 妊娠14週0日から27週6日まで
  • 妊娠後期: 妊娠28週0日から出産まで

「安定期」は、この妊娠中期とほぼ重なります。妊娠初期に多く見られるつわりや体調の不安定さ、そして流産のリスクが比較的少なくなる時期として認識されています。この時期に入ると、日常生活を比較的過ごしやすくなり、旅行や出産準備なども計画しやすくなることが多いです。

安定期はいつから始まる?週数・月数で解説

「安定期はいつから?」という疑問には、いくつかの目安があります。一般的には、妊娠12週頃から、あるいは妊娠16週頃(妊娠5ヶ月)からと言われることが多いです。

妊娠12週頃から始まる場合

妊娠12週頃になると、胎盤がほぼ完成します。胎盤は、お腹の赤ちゃんに栄養や酸素を届け、老廃物を回収する重要な役割を担っています。胎盤がしっかりと機能し始めることで、お腹の赤ちゃんの成長が安定し、初期の流産のリスクが減少すると考えられています。

また、妊娠12週を過ぎた頃から、つわりの症状が少しずつ軽減したり、終わったりする妊婦さんも増えてきます。これにより、食事ができるようになり、体調が安定したと感じる方が多くなります。このため、妊娠12週頃を安定期の始まりとする考え方もあります。

妊娠16週頃(妊娠5ヶ月)から始まる場合

より一般的に「安定期」の始まりとして認識されているのは、妊娠16週頃、すなわち妊娠5ヶ月に入った頃です。この時期になると、胎盤が完全に機能し、お腹の赤ちゃんもさらに成長が進み、子宮内での状態がより安定します。

妊娠5ヶ月になると、多くの妊婦さんでつわりが完全に落ち着き、食欲が出てくるなど、体調の回復を実感できるようになります。お腹の大きさも目立つようになり、赤ちゃんの胎動を感じ始める方もいます。体調が安定し、精神的にも落ち着いてくるため、この妊娠16週頃を「安定期」の始まりとするのが一般的です。

安定期が始まる目安

時期 週数 月数 体調の変化(目安)
胎盤完成期 妊娠12週頃 妊娠4ヶ月 胎盤がほぼ完成。初期流産のリスクが減少し始める。つわりが軽くなる人も。
一般的 妊娠16週頃 妊娠5ヶ月 胎盤が完全に機能。つわりが落ち着き、体調が安定。胎動を感じ始める人も。

安定期が始まる時期に個人差がある理由

安定期が始まる時期に個人差があるのは、妊婦さんの体質や妊娠の経過が一人ひとり異なるためです。

例えば、つわりの症状が重い方や長く続く方の場合、妊娠16週を過ぎても体調が優れないことがあります。また、妊娠初期に絨毛膜下血腫や切迫流産などのトラブルがあった場合は、医師の指示のもと安静が必要となり、体調が安定したと感じるまでに時間がかかることがあります。

逆に、つわりがほとんどなかった方や、妊娠経過が非常に順調な方は、比較的早い時期から体調が安定したと感じるかもしれません。

このように、安定期が始まる具体的な週数や月数はあくまで目安です。ご自身の体調を最優先し、かかりつけの医師や助産師と相談しながら、無理のない範囲で過ごすことが最も重要です。他の妊婦さんと比較して焦る必要は全くありません。ご自身のペースで、体の変化に耳を傾けながら過ごしましょう。

なぜ妊娠中期(安定期)が安定するのか

妊娠中期、いわゆる「安定期」が妊娠期間の中で比較的安定しているのには、いくつかの医学的な理由があります。

胎盤が完成する時期

先述の通り、妊娠12週頃から胎盤が形成され始め、妊娠16週頃にはほぼ完成し、その機能を十分に発揮し始めます。胎盤は、お腹の赤ちゃんに必要な栄養素や酸素を母体から受け取り、赤ちゃんから出た老廃物を母体に戻す役割を担う、文字通り命綱となる臓器です。

胎盤が完成し、その機能が安定することで、お腹の赤ちゃんへの栄養供給がスムーズになり、成長がより安定します。また、胎盤がしっかりと子宮内膜に根を張ることで、赤ちゃんが子宮内にしっかりと着床し、安定して育つ環境が整います。これが、妊娠中期が安定すると言われる大きな理由の一つです。

初期流産のリスクが低下

妊娠初期(特に妊娠12週未満)は、流産のリスクが比較的高い時期です。初期流産の原因の多くは、赤ちゃんの染色体異常によるものと言われています。これは、受精卵の段階で偶然起こるものであり、母体の行動や食事などが直接の原因となることはほとんどありません。

妊娠12週を過ぎて胎盤が完成し、赤ちゃんの主要な器官形成が終わる頃になると、染色体異常による流産のリスクは大幅に低下します。もちろん、ゼロになるわけではありませんが、妊娠初期に比べてその確率はぐっと下がります。この流産リスクの低下も、妊娠中期が「安定期」と呼ばれる理由の一つです。

つわりが落ち着く妊婦さんが多い

妊娠初期に多くの妊婦さんを悩ませるつわりは、個人差はありますが、妊娠12週頃から軽くなり始め、妊娠16週頃(妊娠5ヶ月)にはほとんどの方が症状が落ち着くか、完全に終わると言われています。

つわりが落ち着くことで、食事がしっかりとれるようになり、栄養状態が改善します。また、吐き気や倦怠感から解放され、心身ともに楽になり、日常生活を送る上での負担が大幅に軽減されます。これにより、体調が安定し、気分も明るくなる妊婦さんが多いです。つわりの軽減は、医学的な安定というよりは、体感としての安定期を強く感じさせる要因となります。

これらの医学的・体感的な要因が重なり合うことで、妊娠中期は他の時期に比べて比較的安定した期間とされているのです。

安定期はいつまで続く?妊娠週数の計算方法

安定期は、一般的に妊娠28週頃まで、つまり妊娠7ヶ月の終わり頃まで続くと考えられています。妊娠28週以降は妊娠後期に入り、お腹がさらに大きくなり、体の負担が増えるとともに、切迫早産などのリスクも考慮する必要が出てくるためです。

したがって、安定期はおおよそ「妊娠16週頃(妊娠5ヶ月)から妊娠28週頃(妊娠7ヶ月終わり)」までの期間と言えます。

妊娠週数は、最終月経が始まった日を「妊娠0週0日」として計算します。そこから7日を1週間とし、4週間を1ヶ月として数えます。例えば、最終月経開始日から16週間が経過した時点が「妊娠16週」、すなわち「妊娠5ヶ月」となります。

妊娠期間の目安

妊娠週数 妊娠月数 期間 備考
0週0日~3週6日 妊娠1ヶ月 妊娠初期 受精・着床の時期。自覚症状は少ないことが多い。
4週0日~7週6日 妊娠2ヶ月 妊娠初期 つわりが始まる人も。基礎体温が高い状態が続く。
8週0日~11週6日 妊娠3ヶ月 妊娠初期 つわりがピークになることも。体の変化を感じ始める。
12週0日~15週6日 妊娠4ヶ月 妊娠初期〜中期 胎盤がほぼ完成。つわりが軽くなる人も。
16週0日~19週6日 妊娠5ヶ月 妊娠中期(安定期) 一般的に安定期と呼ばれる時期。つわりが落ち着く。
20週0日~23週6日 妊娠6ヶ月 妊娠中期(安定期) 胎動を感じ始める人が多い。お腹が目立つように。
24週0日~27週6日 妊娠7ヶ月 妊娠中期(安定期) 体重増加に注意。マタニティトラブルが出やすい人も。
28週0日~31週6日 妊娠8ヶ月 妊娠後期 お腹がさらに大きくなる。頻尿、腰痛など。
32週0日~35週6日 妊娠9ヶ月 妊娠後期 出産準備を進める時期。前駆陣痛を感じることも。
36週0日~39週6日 妊娠10ヶ月 妊娠後期 いつ生まれてもおかしくない時期。正産期に入る。
40週0日~ 正期産 出産 出産予定日。

妊娠週数は、最終月経開始日だけでなく、妊娠初期の超音波検査で赤ちゃんの大きさを測って修正されることもあります。正確な妊娠週数は、かかりつけの医師から伝えられる情報をもとに把握しましょう。

安定期までの過ごし方と注意点

「安定期」という言葉は聞きますが、それまでの妊娠初期は体にとっても赤ちゃんにとっても非常に大切な、そして不安定な時期です。この期間の過ごし方と注意点を理解しておくことは、安心して安定期を迎えるために欠かせません。

妊娠初期(妊娠0週〜13週6日)の過ごし方と注意点

  • 無理せず休養をしっかりとる: 妊娠初期は、体の変化に慣れず、非常に疲れやすい時期です。つわりによる体力の消耗や、ホルモンバランスの変化による眠気なども見られます。仕事や家事など、無理はせず、体が疲れていると感じたら積極的に休息を取りましょう。パートナーや家族の協力を得ることも大切ですし、厚生労働省のサイトなどでも妊娠初期の休養の重要性について情報提供がされています。
  • バランスの取れた食事を心がける: つわりで食事が難しい場合もありますが、食べられる範囲で、栄養バランスを意識した食事を心がけましょう。特に、葉酸は赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを低減するために重要な栄養素であり、妊娠初期から積極的に摂取することが推奨されています(サプリメントでの補給も有効です)。カフェインやアルコールの摂取は控えましょう。生ものなど、食中毒のリスクがあるものにも注意が必要です。
  • 喫煙・飲酒は絶対に避ける: 妊娠中の喫煙や飲酒は、お腹の赤ちゃんの発育に深刻な影響を与える可能性があります。流産や早産、低体重児出産、発達障害などのリスクを高めるため、完全にやめることが不可欠です。受動喫煙も赤ちゃんに影響を与えるため、周囲にも協力を仰ぎましょう。国民生活センターのサイトなどでも妊娠中の喫煙・飲酒のリスクに関する情報が見られます。
  • 薬の服用や治療に注意: 妊娠中は、市販薬を含め、薬を服用する際は必ず医師や薬剤師に相談してください。妊娠前に服用していた薬がある場合も、妊娠を伝えて継続の可否を確認しましょう。歯科治療や他の病気の治療を受ける際も、必ず妊娠していることを伝えてください。
  • 感染症に注意する: 妊娠初期は、風疹やサイトメガロウイルスなどの感染症が、お腹の赤ちゃんに影響を与える可能性があります。人混みを避ける、手洗いうがいを徹底するなど、感染予防に努めましょう。生肉や加熱不十分な肉、ネコの糞などから感染するトキソプラズマにも注意が必要です。国立感染症研究所のサイトなどでも妊婦さんが注意すべき感染症の情報が確認できます。
  • ストレスをためない: 妊娠による体の変化や、初めての妊娠に対する不安など、精神的な負担も大きい時期です。ストレスをため込まず、リラックスできる時間を作りましょう。パートナーや信頼できる人に話を聞いてもらったり、趣味の時間を持ったりすることも有効です。
  • 定期的な妊婦健診を受ける: 妊娠初期は、お腹の赤ちゃんが順調に成長しているか、母体に異常がないかを確認するために、定期的な妊婦健診が非常に重要です。超音波検査で赤ちゃんの姿が見えたり、心拍が確認できたりすることで、安心感につながることもあります。出血や腹痛など、気になる症状がある場合は、次の健診を待たずにすぐに医療機関に連絡しましょう。お住まいの自治体のサイトなどで妊婦健診に関する情報や助成制度について調べることができます。
  • 体を冷やさない: 体が冷えると血行が悪くなり、体調を崩しやすくなります。特に冬場やクーラーの効いた場所では、腹巻きや羽織るものなどで体を温かく保ちましょう。

妊娠初期は、見た目の変化が少なくても、お腹の中では赤ちゃんの重要な器官が形成されている大切な時期です。無理は禁物。ゆったりとした気持ちで過ごすことを心がけましょう。

安定期に入ってからの過ごし方と注意点

安定期に入ると、つわりが落ち着き体調が安定する妊婦さんが多いですが、だからといって油断は禁物です。妊娠中期には妊娠中期ならではの体の変化や注意点があります。安定期を快適に、そして安全に過ごすためのポイントをご紹介します。

安定期(妊娠16週頃〜28週頃)の過ごし方と注意点

  • 適度な運動を取り入れる: 体調が安定してきたら、適度な運動は良い気分転換になり、体力維持や体重管理、分娩に向けた体づくりにも役立ちます。ウォーキング、マタニティヨガ、マタニティスイミングなどがおすすめです。ただし、お腹が張る、出血があるなど、体に異常を感じたらすぐに中止し、医師に相談しましょう。激しい運動や、お腹に負担がかかる運動は避けましょう。
  • バランスの取れた食事を続ける: 食欲が出てくる時期ですが、体重が増えすぎないよう注意が必要です。栄養バランスを意識し、主食・主菜・副菜を揃えた食事を心がけましょう。特に、鉄分やカルシウムなど、妊娠中に不足しがちな栄養素を意識して摂取しましょう。間食は控えめにし、甘いものや脂っこいものの摂りすぎには注意が必要です。
  • 体重管理に注意する: 安定期は体重が増えやすい時期です。体重の急激な増加は、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病のリスクを高めるだけでなく、分娩時にも影響を及ぼす可能性があります。妊婦健診での体重指導を参考に、適切な体重増加量を維持しましょう。
  • マイナートラブルへの対処: お腹が大きくなるにつれて、腰痛、便秘、むくみ、こむら返り(足がつる)といったマイナートラブルが出やすくなります。これらの症状は体の変化に伴うもので、多くは一時的なものですが、つらい場合は我慢せずに医師や助産師に相談しましょう。適度な運動やストレッチ、マッサージ、体の保温などが有効な場合もあります。
  • 出産準備を始める: 体調が良い時期に、入院準備品の準備や、ベビー用品の購入などを少しずつ始めましょう。また、両親学級や母親学級に参加して、出産の流れや育児について学ぶこともおすすめです。自治体のウェブサイトなどで開催されている両親学級などの情報を確認できます。
  • 口腔ケアをしっかりと行う: 妊娠中はホルモンバランスの変化により、歯周病や虫歯になりやすくなります。安定期は歯科治療を受けるのにも比較的適した時期とされていますので、歯科健診を受けたり、日頃の歯磨きを丁寧に行ったりしましょう。
  • 性生活について: 妊娠経過が順調であれば、安定期の性生活は基本的に問題ありません。ただし、お腹が張る、出血があるなどの異常を感じた場合は中止し、医師に相談してください。お腹を圧迫しない体位を選びましょう。
  • お腹の張りや出血に注意: 安定期でも、無理をしたり疲れたりすると、お腹が張ることがあります。お腹の張りは、多くの場合休めば治まりますが、頻繁に張る場合や、痛みを伴う場合、安静にしても治まらない場合は、切迫早産の兆候の可能性もあります。少量の出血でも、すぐに医療機関に連絡し、診察を受けましょう。

安定期は、妊娠期間の中である程度自由に過ごせる期間ですが、決して「何でもできる」というわけではありません。ご自身の体調と相談しながら、無理のない範囲で活動することが大切です。

安定期の旅行について

安定期は、比較的体調が安定しているため、旅行を計画する方も多い時期です。「マタニティ旅行(ベビームーン)」として、出産前に夫婦水入らずの時間を過ごす方もいます。

安定期の旅行のポイント

  • 時期: 妊娠中期(妊娠16週頃〜28週頃)の中でも、特に妊娠5ヶ月〜7ヶ月(16週〜27週頃)がおすすめです。妊娠初期は体調が不安定で流産のリスクがあり、妊娠後期は体の負担が大きく、早産のリスクも考慮する必要があります。
  • 医師に相談: 旅行を計画する前に、必ずかかりつけの医師に旅行に行っても良いか相談しましょう。妊娠経過や体調によっては、旅行を控えた方が良い場合もあります。
  • 近距離・短期間: 長距離移動や長期間の旅行は、体への負担が大きくなります。移動時間が短く、滞在日数も短い近距離の旅行を選ぶのがおすすめです。飛行機での移動は、航空会社によって搭乗制限がある場合がありますので確認が必要です。
  • ゆとりのあるスケジュール: ハードな観光スケジュールは避け、休憩時間を十分に確保しましょう。時間に追われるような旅程ではなく、ゆったりと過ごせる計画を立てることが大切です。
  • 宿泊先の選び方: 体調が悪くなった際にすぐに対応できるような、設備が整っている宿泊先を選びましょう。温泉に入る場合は、泉質や温度に注意し、長湯は避けましょう。
  • 持ち物: 母子手帳、健康保険証、診察券は必ず携帯しましょう。普段服用している薬や、念のための常備薬(医師に相談して処方されたものなど)も忘れずに。動きやすい服装や靴、体を冷やさないための羽織るものなども用意しましょう。
  • 緊急時の連絡先: 旅先の近くの医療機関の連絡先を調べておくと安心です。
  • 無理は禁物: 旅行中も、体調が優れないと感じたらすぐに休憩を取り、無理はしないでください。予定を変更することも躊躇しないようにしましょう。

計画を立てて準備をしっかり行えば、安定期の旅行は良い思い出になるでしょう。

安定期の運動について

安定期に入って体調が安定したら、適度な運動は妊娠生活を快適に過ごし、分娩に備えるためにも非常に有効です。

安定期におすすめの運動と注意点

  • ウォーキング: 最も手軽に始められる運動です。正しい姿勢で、呼吸を意識しながら、無理のないペースで歩きましょう。体調に合わせて時間や距離を調整します。
  • マタニティヨガ: 妊娠中の体の変化に合わせて考案されたポーズや呼吸法を行います。心身のリラックス効果や、体の柔軟性を高めるのに役立ちます。専門のインストラクターの指導のもとで行いましょう。
  • マタニティスイミング: 水中では浮力が働くため、お腹が大きくても体への負担が少なく、快適に運動できます。全身運動になり、体力向上やリラックス効果も期待できます。こちらも専門のプログラムに参加するのがおすすめです。
  • ストレッチ: 体を柔らかくし、血行を促進します。特に腰回りや股関節周りを重点的に行うと、腰痛の緩和や分娩時の助けになります。反動をつけずに、ゆっくりと伸ばしましょう。
  • マタニティビクス: 妊婦さん向けのエアロビクスです。音楽に合わせて体を動かすことで、楽しく体力づくりができます。こちらも専門のクラスに参加しましょう。

運動を行う上での注意点

  • 医師に相談: 運動を始める前に、必ずかかりつけの医師に運動をしても良いか確認しましょう。運動の種類や強度についてアドバイスをもらうこともできます。
  • 体調の良い時に: 体調が悪い日や疲れている日は無理せず休みましょう。
  • 水分補給: 運動中はこまめに水分を補給しましょう。
  • 無理な姿勢は避ける: お腹を圧迫するような姿勢や、バランスを崩しやすい動きは避けましょう。
  • お腹の張りや痛み: 運動中にお腹が張ったり、痛みを感じたりした場合は、すぐに中止して休憩しましょう。症状が改善しない場合は、医療機関に連絡してください。
  • 転倒に注意: お腹が大きくなるとバランスを取りにくくなります。転倒しやすい場所や、滑りやすい場所での運動は避けましょう。
  • 服装: 締め付けの少ない、動きやすい服装を選びましょう。
  • 定期的に: 毎日少しずつでも継続することが大切です。週に数回など、無理のない範囲で習慣にしましょう。

安定期の運動は、体力維持だけでなく、気分転換にもなり、ストレス解消にもつながります。楽しんで続けられる運動を見つけて、快適なマタニティライフを送りましょう。

安定期についてよくある質問

安定期は12週と16週のどちらですか?

一般的に「安定期」と言われるのは、妊娠16週頃(妊娠5ヶ月)からです。この時期になると胎盤が完全に機能し、つわりも落ち着く妊婦さんが多いためです。ただし、医学的には妊娠12週頃に胎盤がほぼ完成し、初期流産のリスクが低下し始めるため、この頃から体調が安定したと感じる方もいます。安定期の始まりは個人差が大きいため、ご自身の体調を目安にするのが良いでしょう。

安定期に入るのは何ヶ月目ですか?

一般的に、安定期に入るのは妊娠5ヶ月目からです。妊娠5ヶ月は、妊娠週数でいうと16週0日から19週6日までの期間を指します。

妊娠は何週目で安定しますか?

多くの妊婦さんが体調の安定を感じ始めるのは、妊娠16週目頃です。医学的にも、妊娠12週頃に胎盤がほぼ完成し、初期流産のリスクが低下します。したがって、妊娠12週以降、特に16週頃から体調が安定してくると言えます。しかし、体調の安定には個人差があります。

安定期はなぜ5ヶ月なのか?

安定期が一般的に妊娠5ヶ月(16週頃)からと言われるのは、主に以下の理由からです。

  • 胎盤の完成: 妊娠5ヶ月頃には胎盤が完全に機能し、赤ちゃんへの栄養供給が安定するため、赤ちゃんの成長が安定します。
  • つわりの軽減: 多くの妊婦さんでつわりの症状が落ち着き、食事がしっかりとれるようになり、体調が安定します。
  • 初期流産リスクの低下: 妊娠12週以降、特に妊娠5ヶ月頃になると、初期流産の主な原因である染色体異常によるリスクが大幅に低下します。

これらの要因が重なり、妊娠5ヶ月頃から体調や妊娠の経過が安定することが多いため、「安定期」と呼ばれています。

安定期でも流産することはありますか?

安定期に入ると初期流産のリスクは大幅に低下しますが、残念ながらゼロになるわけではありません。妊娠中期(安定期)に起こる流産を「中期流産」と言います。中期流産の原因は、子宮頸管無力症、感染症、絨毛膜羊膜炎、子宮筋腫や子宮の形態異常など、初期流産とは異なる原因が多いです。

中期流産の兆候としては、出血や腹痛、規則的な子宮の張り(陣痛のようなもの)などがあります。安定期に入っても、これらの症状が現れた場合は、すぐに医療機関に連絡し、診察を受けることが重要です。

安定期だからと過信せず、体の変化に気を配り、無理のない生活を続けることが大切です.

まとめ:安定期を安心して過ごすために

妊娠安定期は、妊娠初期の不安定な時期を乗り越え、体も心も落ち着いて過ごせる貴重な期間です。一般的には妊娠16週頃(妊娠5ヶ月)から妊娠28週頃(妊娠7ヶ月終わり)までを指しますが、その始まりや終わり、そして体調の安定度には個人差があります。

安定期は、つわりが落ち着き食事ができるようになる、体調が比較的安定する、初期流産のリスクが低下するといった理由から、旅行や出産準備など、妊娠初期には難しかったことができるようになります。しかし、安定期に入っても無理は禁物です。適度な運動やバランスの取れた食事、体重管理など、引き続き健康管理には注意が必要です。また、お腹の張りや出血など、気になる症状があればすぐに医療機関に相談しましょう。

安定期は、お腹の赤ちゃんの成長をより身近に感じられるようになる、喜びの多い時期でもあります。胎動を感じたり、超音波検査で赤ちゃんの顔が見えたりと、神秘的な体験が増えるでしょう。

妊娠期間は、喜びとともに不安もつきものです。この記事でご紹介した情報は一般的なものに過ぎません。ご自身の体調や妊娠の経過について不安なことがあれば、必ずかかりつけの医師や助産師に相談してください。専門家の知識とサポートを得ながら、赤ちゃんを迎える準備を整え、安心して安定期、そしてその後の妊娠期間を過ごしましょう。


免責事項:
本記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断や治療を保証するものではありません。妊娠中の体調や個別の状況については、必ず医療機関にご相談ください。本記事の情報に基づいて行った行動によって生じたいかなる結果についても、当方は一切の責任を負いません。

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